病理検査とは、患者さんの病変部から採取した臓器・組織・細胞(尿や喀痰、婦人科材料、穿刺液など)のスライド標本を作り、病理専門医が顕微鏡で観察し、癌などの様々な疾病の診断や病態の評価を行う検査です。業務は4つに分けられ、
の検体処理や診断に携わっています。
生検材料(内視鏡などで採取された小さな組織)や、手術材料の病変部を病理専門医が顕微鏡で観察・診断評価できるように標本を作製します。細胞診検査に比べ情報量が多く最終診断となることが多いです。
生検や手術などで採取された組織を変化しないようにホルマリン液で固定します。
固定された組織から目的とする病変部分を適当な大きさに切り出し、パラフィン(ろう)に固めます。
ミクロトームという専用の機械で薄く(3㎛厚)切ります。
薄切した組織をスライドガラスにのせた後、顕微鏡で観察しやすい(可視化)ように組織に色を付ける染色(HE染色)をします。
※追加の検査として目的の物質を同定する特殊染色や免疫組織化学染色も病理専門医の依頼を受け行っています。
術前に診断されていない病変や、病変部に取り残しがないかを手術中に検査します。採取された組織を凍結して、専用機械(クリオスタット)で薄く切り(5㎛厚)、スライドガラスにのせた後、HE染色を行います。5~10分程度で標本が作製され、病理専門医へ提出し評価してもらいます。
乳腺、甲状腺、リンパ節など深部臓器から穿刺針を使って細胞を採取する穿刺細胞診と尿や喀痰や子宮がん検診など穿刺針を使わず細胞を採取する非穿刺細胞診があります。採取した細胞を観察して異常を見つけ出します。組織診断に比べ患者さんの負担は軽減します。
スライドガラスに採取細胞をのせ、固定します。
顕微鏡で観察しやすくするためにパパニコロウ染色、ギムザ染色という2種の染色法で観察します。
細胞検査士によるスクリーニングの後、細胞診専門医の確認の上、結果報告が行われています。
臨床医は患者さんの病気の診断と治療に全力を尽くしますが、最善の治療にも関わらず不幸にして亡くなられた患者さんの病気の状態、治療効果等を判定する目的で解剖をお願いすることがあります。これを病理解剖といいます。諸臓器の変化を観察検索し、臨床診断と合わせて死因について最終診断を行うものです。
当院は、がんゲノム医療拠点病院である三重大学医学部附属病院の連携病院として『ゲノム診療科』が開設され「がん遺伝子パネル検査」が実施されています。検査には、がん組織や血液が用いられます。がん組織の場合、FFPE(ホルマリン固定パラフィン包埋)切片が提出されるため、病理課では適切な検体提出のために「ゲノム診療用病理組織検体取扱い規定」に基づいた、検体の処理・提出・管理・保管を行っています。また、毎週開催されるエキスパートパネルも参加し、同時に提出検体の測定状況などの確認も行っています。
臨床検査技師:7名
| 資格名 | 人数 |
|---|---|
| 細胞検査士 | 病理課:5名 臨床検査課:2名 |
| 特定化学物質・四アルキル鉛等作業主任者 | 3名 |
| 有機溶剤作業主任者 | 3名 |
| がんゲノム医療コーディネーター研修 修了者 | 2名 |
| 診断内容 | 件数 |
|---|---|
| 病理組織診断 | 約9000件/年 |
| 細胞診断 | 約6000件/年 |
| 術中迅速組織診断 | 約380件/年 |
| 病理解剖 | 12件(2024年) |
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