組織
薬剤部は調剤課(外来・入院調剤係、注射調剤係、麻薬管理係)、化学療法課(化学療法係)、病棟業務第一課(病棟業務第一係、入退院情報係)、病棟業務第二課(病棟業務第二係)、病棟業務第三課(病棟業務第三係)、医薬品情報・管理課(医薬品情報・管理係)の6課9係より組織されています。
(令和5年4月1日)
スタッフ
薬剤部長1名、副部長1名、課長4名、課長補佐1名、係長4名、薬剤師26名の37名です。
(令和5年4月1日)
特色
外来・入院調剤をはじめ、薬剤管理指導業務、注射薬や高カロリー輸液の処方設計と調製、手術時に使用する特殊な薬剤の混合調製、薬物血中濃度モニタリング、医薬品情報提供、医薬品管理、院内製剤の調製、抗がん剤混合調製、入院時持参薬調査、患者支援センターにおける薬剤情報提供等行っております。
また緩和医療や栄養サポート、感染制御、がん化学療法等のチーム医療へも積極的に関与しています。 さらに、日本医療薬学会認定がん指導薬剤師・がん専門薬剤師、日本静脈経腸栄養学会認定NST専門薬剤師、日本糖尿病協会認定糖尿病療養指導士などが在籍し、医療チームの一員として貢献しています。
当薬剤部は日本医療薬学会がん専門薬剤師、薬物療法専門薬剤師、地域薬学ケア専門薬剤師の研修認定施設、日本病院薬剤師会がん薬物療法認定研修施設、日本臨床腫瘍薬学会がん診療連携研修施設に認定されており、他施設からの研修を受け入れております。
さらに、薬学教育6年制における実務実習認定施設であり多くの薬学生が臨床薬学実習を行っており、薬学教育にも積極的に取り組んでおります。 入院患者さんや外来化学療法患者さんに対して適切な薬物療法を提供するため日々努力しています。
薬剤部長 挨拶 伊勢赤十字病院は三重県南部を医療圏とし、119年にわたり地域医療に努めてまいりました。薬剤部の歴史を調べると、創立当初は薬剤部科長が存在せず調剤員(薬剤師)が2名配置されていました。大正3年(1914年)1月、初代薬剤長として東京大学薬学科卒 陸軍三等薬剤正の松井彦三先生がご就任され、薬剤部長と名称が変更されたのは1972年、6代目の岩尾勇先生からと記録されています。諸先輩方が築き上げてきた歴史ある薬剤部において、令和5年(2023年)4月、14代薬剤部長に任命されました。4月より2名の薬剤師が入職し、薬剤部員は37名の体制で業務を行っています。
現在病院薬剤師は全国的に不足しており、それは地方で顕著となっています。当院も例外でなく、病院薬剤師が減少しています。その一方で、様々な領域のチーム医療への参画、薬物療法に対する安全性の向上、救急外来や手術室などへの薬剤師の配置、医師の業務負担軽減への取り組みなど、病院薬剤師に求められるフィールドは拡大しつつあります。医師、看護師はじめ他職種と連携し、安心・安全で質の高い薬物療法の提供が重要と考えています。また、電子処方箋や電子お薬手帳の導入、情報提供書の充実など保険薬局との連携は、医療のDX(デジタルトランスフォーメーション)の大きな一歩であり、直近の課題でもあります。さらに、将来の医療需要の変化を踏まえた薬剤業務の体制・展開も今後検討していくべきものと考えています。
新しい業務やキャリアアップへの挑戦、人材の育成、多様な価値観と個性を認め合う職場、お互いを尊重する組織を目指していきたいと思います。
令和5年(2023年)4月
薬剤部長 三宅知宏
調剤室では、外来・入院処方箋の調剤を行っています。
内服薬や注射薬をはじめ患者様一人ひとりの処方箋をチェックし、確認しながら調剤を行います。
医薬品情報室においては新薬の情報、副作用情報、薬物中毒情報をはじめ、医薬品に関する様々な情報を収集し、医療スタッフに情報提供を行っています。
無菌室・試験室においては販売されていない特殊な薬品を調製しております。
薬物血中濃度モニタリングは抗生物質、免疫抑制剤、抗てんかん薬、強心薬など血液中の薬物濃度測定結果からシミュレーションに基づいた適切な薬品情報提供を行うことで処方設計に強く関与しております。
また、全入院患者様に対して持参薬調査を実施し、現在の薬剤服用状況を把握することで、薬剤の重複投与や過剰投与など医療事故防止に努めております。




3階サテライトファーマシーにおいては、医薬品の調製や個々の患者様への配薬セット、医療用麻薬の管理を始め多くの業務を行っております。 手術室内サテライトファーマシーでは、手術時に用いる特殊な薬剤の混合調製や薬品管理を行っております。 また、患者支援センターでは患者様の内服状況の確認を行うことで、スムーズに入院治療が開始できるよう適切なアドバイスを行っております。
4階・5階サテライトファーマシーにおいては、医薬品の調製や個々の患者様への配薬セット、医療用麻薬の管理、糖尿病患者教育や緩和ケア病棟薬剤管理を始め様々な業務を行っております。





外来化学療法室に隣接するサテライトファーマシーはがん化学療法に特化しており、抗がん剤を集中して取り扱っております。 安全キャビネット5台を有し抗がん剤の混合調製をはじめ、抗がん剤の管理、レジメン(抗がん剤による計画的治療)管理事務室でのレジメン評価と登録、外来がん患者様に対して治療の効果や副作用について情報を提供しております。 抗がん剤治療を受けられる方へ安心と安全を第一に業務を行っております。


医薬品を適正に使用するための情報収集、管理・評価を行い、医療スタッフに提供しています。
また、院内で発生した副作用について情報を収集し、必要に応じ院内はもとより厚生労働省に報告しています。
新規に採用となった医薬品について、オーダリングシステム上の医薬品マスターの登録やメンテナンス管理も重要な業務となっています。
地域連携病院として地域の病院の薬剤師・薬局と連携をとり、患者さまを中心とした医薬品情報を相互に提供しています。
認定・専門資格(令和2年4月1日現在) | 取得人数 |
医学博士 | 2 |
日本医療薬学会認定薬剤師 | 7 |
日本医療薬学会がん専門薬剤師 | 4 |
日本医療薬学会がん指導薬剤師 | 1 |
日本病院薬剤師会認定指導薬剤師 | 4 |
日本病院薬剤師会がん薬物療法認定薬剤師 | 6 |
日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師 | 1 |
日本病院薬剤師会HIV感染症薬物療法認定薬剤師 | 1 |
日本病院薬剤師会日病薬病院薬学認定薬剤師 | 3 |
日本緩和医療薬学会緩和薬物療法認定薬剤師 | 1 |
日本臨床腫瘍薬学会外来がん治療認定薬剤師 | 1 |
日本薬剤師研修センター認定薬剤師 | 17 |
日本薬剤師研修センター実務実習指導薬剤師 | 5 |
日本静脈経腸栄養学会NST専門療法士 | 3 |
日本糖尿病療養指導士認定機構 糖尿病療養指導士 | 3 |
日本くすりと糖尿病学会 糖尿病薬物療法認定薬剤師 | 1 |
日本くすりと糖尿病学会 糖尿病薬物療法准認定薬剤師 | 1 |
厚労省 日本DMAT隊員 | 1 |