今年の4月15日正五過ぎ、三重県中部を震源地として発生した地震は亀山市で震度5強を観測するなど、落下物等で負傷された方や石垣の一部が崩れたほか各地で建物などにも多くの被害が出た災害はまだ記憶に新しいと思います。
 日本赤十字社三重県支部では、さらに大規模な災害に備え、災害救護体制の一層の充実強化を図ることを目的として、dERU (国内型緊急仮設診療所)を整備いたしました。三重県では、東海・東南海・南海地震等の大規模広域災害への対応が、緊急課題となっており、当支部では、発災直後に迅速な救護体制を確保する為、各防災機関との連携強化に努めています。

dERU(国内型緊急仮設診療所)を整備しました。

日本赤十字社 三重県支部

 dERUは、災害発生直後での医療救護活動や避難所での生活が長期に及ぶ被災者に対する診療活動を行う為に必要な医療品、外科用具などの医療セットのほか、大型エアーテント (9メートル×9メートル) 1張、診察台、簡易ベッド、担架、および通信機器を収納し、また、発電機、簡易浄水器と貯水タンク等の給水システム、簡易トイレおよび外部照明システムなども装備されコンテナに積載しております。3.5トンの4輪駆動のトラックにより、被災地への同ユニットの移動を可能にしています。
 

 このユニットにより、被災地へ救護拠点を設営するとともに、装備された医療資機材により1日200人程度の軽傷中等症程度の傷病者に対して72時間の治療を可能としています。
 3月23日には、県下各防災関係機関を対象としたdERUの展開式を山田赤十字病院で実施しました。展開式では、山田赤十字病院救護班による同ユニットの設営訓練が行われ、dERUの充実した災害資機材が紹介されました。
 dERUは、山田赤十字病院に常置しており、今後は、同病院救護班によるdERU設営訓練を実施し、災害発災時に迅速な対応に務められるよう取り組んでまいります。