年頭のごあいさつ

院 長  村林 紘二

 新年にあたり謹んで御挨拶申し上げます。

 昨年(財)日本医療機能評価機構による病院機能評価の更新審査を受審し、改めて認定を受けました。

 この認定にあたっては改善要望事項もいくつか指摘されましたので、改善に向けて順次取り組んでいるところです。

 今後も当院をご利用頂く皆様にご満足頂けるようにソフト面・ハード面共に改善を行っていきますので、お気付きの点が御座いましたらご指摘下さいますようお願い申し上げます。

 新聞報道等にてご存知のことと思いますが、全国的に医師不足は深刻な状況にあります。

 当地域においても診療科や病棟の閉鎖といった診療の縮小化を余儀なくされる病院が数多く出てきており、これは医療者側・地域住民の双方にとって大きな問題です。

 当院では現在のところ全科で必要医師数が確保されていますので、幸いにも皆様にご迷惑をおかけする事態には至っておりませんが、診療科によっては最低限の人員で何とか仕事をこなしているという状態であります。

 このような状況下では当院のような大きな病院だからといって、あらゆることに対応させて頂くのは不可能であり、適切な医療を提供するためには地域の他の医療機関と連携していく必要があります。

 限りある医療資源を有効に利用していくため、小泉首相の口癖「民で出来ることは民で」にならい「かかりつけ医で出来ることはかかりつけ医で」というようにしていかなければならないと考えます。

 そこで皆様が医療機関をご利用の折は先ずかかりつけ医を受診して頂き、必要に応じて紹介状をご持参の上当院を受診して頂きますようお願い申し上げます。

 当院では地域医療の適正化のため、昨年11月より紹介状をお持ちでない初診の患者さんに限り3、150円の特定療養費を徴収させて頂いています。状況をよくご理解頂いた上ご協力の程宜しくお願い申し上げます。

 また当院で必要な検査や治療が終了した時点で、原則として紹介元のかかりつけ医に逆紹介させて頂くことになりますので、その後の治療については担当医とよくご相談下さい。
  
 最近、病院薬剤師の業務が多方面に亘ってきています。入院中の患者さんに対する服薬指導、抗がん剤や高カロリー輸液の調合、持参薬調査など薬剤師でないと出来ない、または薬剤師が行うのが望ましい業務が増加してきています。

 このため外来調剤に関しては院外処方箋を発行して調剤薬局で行って頂いています。

 また複数の診療科・医療機関にかかっておられる患者さんも多いと思いますが、お薬の飲み合わせや副作用についての専門知識に基づく患者さん毎の適正管理もかかりつけ薬局でなければ行えません。

 是非ご自分のかかりつけ薬局をお持ち頂き院外処方の実施にご協力頂きますようお願い申し上げます。

 当院では医師・看護師をはじめ全職員に対して、患者さんには懇切・丁寧な対応を指導していますが、先程も述べましたように人員が必ずしも充足しているわけではありませんので、至らぬ点がありました場合には宜しくご寛容の程お願い申し上げます。

 医師に対する質問や相談については日程の調整をして頂いた上で、納得いくまで充分に説明をお聞きになりご自分の意見もおっしゃって頂き、検査や治療法などについて最も良い方法を選択するようにして下さい。

 さて当院は一昨年創立百周年を迎えました。これまで必要に応じて部分的に改修・改築を重ねて参りましたが、古い、狭い、個室が少ないなどの問題点が多くあり、患者さんに大変ご迷惑をおかけしています。
 
 このため数年前から大規模な改築について検討して参りましたが、概ね方向性がまとまりましたので、約5年後の完成を目指して具体的な計画立案に入ることと致しました。 計画の進捗状況については随時お知らせしていきます。

 新病院に対してご意見や良いアイデアなどがございましたら是非お寄せ下さいます様お願い申し上げます。
 
 医療費削減という国の方針のもと患者さんには何かとご迷惑をお掛けすることもあろうかと思いますが、職員一同安心・安全な医療を提供させて頂くよう精一杯努力して参りますので、本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

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